今年の6月は、僕にとって試練の月だった(昨年の6月も北九州博覧祭のたちあげで大変だったが)。毎週水曜日を、「ワークショップ・ミュー以外の仕事の日」と設定して、午前は専門学校の講師としてNPOのマネジメントを教え、夕方からはA SEED JAPANが主催する青年向けトレーニング「SEED TRAINING」を毎週のようにおこなった。締めくくりとして6月の最終週の週末に「ミーティング・ファシリテーター入門講座」を実施した。
これは、これまで関わってきたA SEED JAPANやPOWERなどの団体主催ではなく、僕個人と、友人のみねさんが2人でおこなう個人主催というカタチを初めてとった。
かねてから、日本の会議を参加型にしていきたいと思っていた自分だが、実際に2日間のファシリテーター養成講座を組むのははじめてのこと。これまで自分が受けてきたファシリテータートレーニングの資料をひっくりかえしたり、新たに図表をつくったり、リハーサルをしたりと忙しかった。
実施してみての感想としては、大変すばらしい2日間だったというのが率直のところだ。やってよかった。なにしろ、参加者にめぐまれた。新潟、長野、山梨、名古屋、香川、北九州など、日本の各地からこの講座に参加してきてくれた。みんなモチベーションが高かった。僕としては、「参加者も講師も学び合う場」をつくりたいと思っていたので、実際にそのような場ができて、とてもうれしかった。今もメーリングリスト上でつよく結びついて、お互いのチャレンジを共有しあっているのがすばらしい。「研修の感動は3日で覚める」とは僕の友人で活動面の先輩である羽仁カンタの言葉だが、まったくその通り。どう実践の場に移すかがポイントだ。
この講座では、実にいろいろなことに挑戦した。純粋にプログラム費のみの参加費を提示したことや、2人のみの少人数実行体制、全員の前で行うファシリテーション実習のやり方など、いずれの挑戦もよい結果を残したと思う。配付資料として、はじめてつくった、「ファシリテーターの7つ道具」や「ファシリテーターのチェックリスト」などの配付資料も好評だったと思う。
数日後に、みねさんと評価会をした。評価の際にはミューの仕事で作成した「森林環境教育 評価・マネジメント事例集」に掲載されている「いしかわ自然学校 自己評価チェックシート」を活用させていただいた。このチェックシートは、参加者への連絡や、当日の運営など細かな点に関して、学ぶ点が多くとても役に立った。さすがキープ協会、蓄積があるなぁと思った。
2日間の講座を終えてみて、僕自身がいろんなことを学んだ。これで、自分としてはひとくぎりついたように思う。うまく表現できないが、ひとつの確信を得たと思う。ぜひ、今後とも、継続してやっていきたい。日本の会議を参加型に変えていくこと、ファシリテーターを育てていくことを、自分のライフワークをしたいと思う。
同時に、自分がいろいろな人から教わってきたことをあらためて感謝したい。ファシリテーターとして、僕にいろいろなヒントをつたえてくれた方たち、川嶋直さん、池住義憲さん、世古一穂さん、川嶋憲志さん、森良さん、桜井高志さん、福澤郁文さん、佐藤静代さん、ウェイン・エルスワールさん、藁谷豊さんほか、多くのみなさんに感謝します。
あと、今回の講座のプロデューサーであり、事務作業を全面的にやってくれた、みねさん、どうもありがとう。また、いい仕事やろう。