――― Marky on the WEB

2002/7/11
歌舞伎の感想

最近、ワークショップ・ミューの事務所で、ときどき奇声を発して、失笑を買う。
「よろずやっ!」とか「なりこまや!」と、無性に言いたくなる。

そう、歌舞伎をみたのだ。日本の伝統芸能として、その名前はしられ、一度は見てみたかったものの、「必要以上に濃いメイクして何やってんだろーなー」ぐらいにしか思っていなかった私。

初めて鑑賞して、いたく感激しました。まだ見たことないひとは、ぜひ一度見に行ってください。素晴らしいし、面白いから。

初めてということで、国立劇場でやっている「歌舞伎鑑賞教室」というのに連れて行ってもらいました。ここでは、ぼくのような初心者のためにわかりやすく「歌舞伎のみかた」を教えてくれました。

「花道」の意味や、舞台のしくみ、義太夫というアナウンサーみたいな人の役割、黒子の役割、音の出し方、「見栄を切る」というのがどういうことかなどを、中村獅童さんという役者さんが、笑いとコンピュータープレゼンテーションを交えて教えてくれました。

この獅童さんが、見栄を切ったとき(かっこつけてポーズをきめたとき)に、後ろのほうから「よろずや!」とかけごえがかかったのです。これが「ほめことば」という客からの声援のようなもの。慣れた客が、タイミングをみながら発するようで、ぜひ、ぼくも、将来挑戦したいなぁと思うのでした。

ともあれ、よい経験をしました。これだけのライブを何百年もまえから継続させ、技を活かしてやるというのは、なかなか素晴らしいことです。いまとなっては、CG(コンピューター・グラフィック)とか、特殊音響効果とか技術力をつかって、いろんな場面の再現をいくらでもできるようになってきたのですが、何百年も前の技術で、雨の音や、雷の音、波の音などを再現し、その雰囲気を演出する技には、感服です。

これまでに「俊寛」という作品と「南総里見八犬伝」という作品を鑑賞しましたが、これからも足を運んで、いろいろ観劇したいと思いました。