――― Marky on the WEB

2002/10/21
A SEED JAPAN 理事合宿終わる

僕が関わっている国際青年環境NGO・A SEED JAPANの理事合宿が終了した。今回は千葉県養老渓谷にある山荘で実施した。ご飯もおいしく、空気もきれいなとこだった。

A SEED JAPANは、92年の地球サミットをきっかけに立ち上がった、青年が主体となってとりくむ環境NGOだ。先日終了したヨハネスブルグサミットにむけたキャンペーンや、食と農業の安全な未来を求めた活動、イベントのごみをなくしていく活動などを行っている。詳しくはhttp://www.aseed.orgをご覧下さい。これからは、水をテーマにしたキャンペーンや、エコ就職に関する活動をつくっていく予定だ。

現在、会員は900名弱で、新宿に事務所を構えている。ここ10年でそれなりに成長し、いまはトータルで年間予算規模は3000万円ぐらいだ。この規模の活動を、学生と若い社会人が中心となったメンバーが、自分たちで意志決定し、自分たちで責任をもって運営しているのが、A SEED JAPANの特徴のひとつだ。

大きな組織の青年部でもなく、大人の後ろ盾もない中、青年独自の主張を社会に発し続けてきた。僕がA SEED JAPANに関わり始めたのは1995年のことだ。それ以降、僕自身も地球温暖化問題、森林破壊に関するブックレットづくり、アジアの環境問題に触れるツアーづくりなどに関わってきた。同時に理事として、団体運営の意志決定に関わり、若手リーダーを育てる役割を担ってきた。

設立から10年。A SEED JAPANがとりあげてきたテーマはたくさんある。食の問題、エネルギー問題、道路交通の問題、ODA問題、水産養殖の問題、貧困、熱帯林破壊、WTO、経済の格差、税金の問題、エコ貯金、わたしたちの身近なコンビニをみなおす運動、イベントでの参加型ごみの削減などなど。、たくさんのプロジェクトを生み出してきたし、そのなかで個性的なリーダーシップがたくさん発揮された。

もちろんトラブルもたくさんあった。助成金で借りたレンタカーを傷つけることもあったし(ぼくがぶつけた)、事務所が泥棒にはいられたこともあった。突然雨漏りがしてきてパソコンがだめになったこともあった。活動に疲れてやめていく人や、仲間割れもあった。たくさんのルールをつくりすぎたことでぎくしゃくすることもあった。

理事会を運営するのも大変で、毎月1回、7時間近く議論する時間をもち、かつ年に一回は合宿して方針を決めていく。そんな重圧に耐えきれないで、やめていく若者もいた。それでも、なんとかやってきた。それは、環境問題が自分たち未来を生きる世代に直結する問題だということもあるし、自分たちでつくる活動は楽しいし、同時に社会的意味もあるため、自分たちで責任をとるしかないと思うからだ。

設立から10年。ヨハネスブルグサミットを経て、A SEED JAPANは活動パターンや、ミッション(使命)の見直しなどをすすめる必要があるだろう。あたらしいキャンペーンの柱も出てくると思う。そんななか、「青臭い」とはおもいつつも、ある種、理想的な組織運営をめざして、自分たちの手で、民主的にNGOを運営していきたいと思う。

結果も大事だが、プロセスも大事だ。この両方をうまく両立させていきたい。A SEED JAPANに関わることで、ひとりでも多くの青年が自分の頭で考え、自分の言葉で語って生きていくようになってほしい。A SEED JAPANが活動することで、日本の市民セクターが勇気づけられ、より健全になっていくことに役立ちたい、と切に思うのである。