――― Marky on the WEB 2006/5/5 去る4月27日のこと。 土岐小百合さんといっしょに「上手なものの頼み方」という講座を開催した。とても面白かった。 土岐さんは不思議な方で、僕は彼女の頼みだったら何だって聞いてしまいそうな気になる。いろんな人と接してきたなかで、彼女がもっとも「頼み上手」だと感じる人だ。 なんとなく近寄りやすく、ふだんからコミュニケーションがとりやすく、的確な人に気持ちよくしごとを頼む。プロであっても、そうでなくっても、上手に頼まれると、存分に働くものである。これはぜひ見習いたいと思って講座の企画をもちかけたところ、快くOKをいただいた。 やってみてよかった。頼む前段階、頼むタイミングのコツ、頼んだあとのフォロー、ふだんからの人付き合いなど、自分のふだんの立ち振る舞いを見直したい点が満載だった。 同時に、僕に仕事を依頼してくださった方々のなかにも「もっと上手に依頼してもらえると、がんばれたのに、、」と悔やまれる仕事もあったことを再確認した。お仕事をいただくだけで充分ありがたいが、もし、上手に依頼していただけると倍以上の仕事をしたくなるものである。 以下は僕が学んだいくつかのこと。今後、肝に銘じたい。 【頼み上手になるためのポイント】 ・今、何を依頼しようとしているのか?・・・・ その「何」をしっかりと把握していない依頼はうまくいかない。イラストレーターにデザインを依頼するようなことをしている例もけっこう多い。 ・誰に依頼するのか? ・・・・ 間違った相手に依頼していては、うまくいかない。同時に、依頼された側にとっての意味やプラス面、楽しい面を考えて依頼する。 ・いつ、どうやって依頼するのか? ・・・・依頼に適したタイミング、伝え方がある。それを考慮する。タイミングとしては、相手の忙しさを見計らいつつ、講演会や展示会・イベントなど依頼相手が輝く空間でこそ依頼すべし。伝える手段としては、メール、手紙、ファクス、などの中から、受け取る人が処理しやすい手段を知って依頼すべし。企画書は必須。重要な項目を書いた要項以外に、熱い「想い」をしたためたお手紙も時に有効。 ・トラブルが起きたらどうするか?・・・・悪いこと、困った点についての連絡はメールではしない。直接あってお話しをする。困ったことが起きそうであれば、早めに「つくるモノのイメージ、クオリティの共有」をしておく。 ・依頼した後どうするか? ・・・・頼んだ仕事がうまくいっているかをチェック。情報共有はまめにする。終了後は、的を射た評価をする。がんばった人をよく見ておき、その人が言われてうれしいポイントを誉める。うちあげの大切さ。 ・分からないことがあったら?・・・・初めての分野、初めての依頼については分からないことも多い。そのためにも「取材力」こそふだんから高めておきたい。新しい世界や、相手に興味や関心をもって、具体的にどんどん聞き出していく。そんなコミュニケーションができていることが、「頼み上手」への道だ。 などなど、学んだことが満載でした。 ふだんから、アンテナ高く、対等に、広い人たちとお付き合いができていることが、よいプロジェクトを生み出すのだと思いました。土岐さんに感謝。 これまやってきたプロジェクトでうまくいかなかったものは、僕の頼み方が悪かったことを反省した機会でした。どんな仕事でもプロジェクトリーダーや、クライアント(依頼者)の責任は大きいです。上手な頼み方、的確な発注などが出来るよう、今後も精進したいです。
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