――― Marky on the WEB 2006/11/03 去る2006年10月22-23日に、<スーザン・オズボーンさんによる「自分の声に初めて出会う」ワークショップ>を開催しました。 お世話になった皆様、ありがとうございました。 2日間のワークショップは、すばらしい時間でした。 集まってくれた参加者も、流れる時間も、スーザン自身の存在も、会場のオリンピックセンターも、僕の内側で出てきては消えてゆく動物的な感性も、夜・電気を消してみんなで歌った数曲の日本の歌も、言葉では語り尽くせないほど、すばらしい、素敵な時間でした。 スーザンのワーク自体はとてもシンプルなものでした。 鼻から息を吸い、それを口から出す。ただこれだけのこと。 細かい技術的な指導はほとんどなし。歌詞がなくても、音程がへんでも、泣いても、笑ってもOK。スーザンは細かな指示を一切ださない、ただ聴く。 歌いたくなった参加者は、ひとりづつ、鼻から息を吸い、それを口から出す。そのときに声をのせる。自分から発せられた、ため息のような声を、聞き、聴き、自分の声に恋するように聴き、味わいながら発する。 頭であれこれ考えるのをやめ、体が欲している方に発声する。思う存分に声を発したら、もちろん自然に息を吸うことになる。それをしばらく繰り返す。 すると、自分でも思いもよらないような声が出てくる。まるで自分の中の内なる野生が目覚めたように。 もしくは、まるで自分の体の中に押さえていた様々な感情や感性や思いが急に火山が噴火するように出てくる。そして、泣いたり、汗をかいたり、すっきりしたりする。 いくら言葉で書いてもうまく説明できないので、次に彼女が来日する機会があれば、ぜひ体験してみてください。なかなか味わい深い時間です。 言葉で説明しなくても、悩みや葛藤や、その人のターニングポイントなど、いろんなことが伝わって行くのも興味深いです。 僕が今回のワークを通じて学んだことは以下のことです
直前の打ち合わせでスーザンに初めて会ったときに、圧倒的なパワー、エネルギーを感じました。長らくの来日遠征できっと疲れていただろうに、そんなことはおくびにも出さず、ひとつひとつのワークショップに全身全霊をかける意気込みを感じ、僕は主催者として、とても安心しました。 打ち合わせにかけるあの意気込み、エネルギーこそ、プロたる由縁かと思いました。かくありたい。
スーザンは細かなワークの内容を事前に教えてくれませんでした。参加者の顔を見て決めたいと。 ふむ。それもそうだよなー。僕も普段、ワークをすすめるとき、そうするから。 と思って聞いていたら、「さらに、初日の終了時間や、2日目の開始時間、終了時間も1日目の様子を見て決めたい」とのこと。うーん。これにはびっくり。 ここで、進行役を信じて任せることができるかどうか。 普段は僕が進行役をして、誰か他の主催者からワークショップを依頼されることが多いのですが、今回はその逆。僕がワークを依頼している。いつも自分が進行役をするときに、しっかりと信じて任せてもらわないと、やりにくいなぁーと思っていましたので、思い切って信じてみました。 結果は、もちろん信じてよかったです。そうか、今、この場で必要なことをしっかりやれば、その日は早く終わるという手もあるのか、、、 と深く感じ入りましたが、あのとき事前打ち合わせで、スーザンを信じず、ちまちま・ぐちぐちと細かいことを言っていたら、ここまでダイナミズムのあるワークは生まれなかったように思います。
スーザンは僕に「なぜ、この会場を選んだのか」を、ワークショップの冒頭に参加者に伝えて欲しいと言いました。これはスーザンから僕にもらった数少ないリクエストの一つです。 何をするにも空間は大事。僕にとってオリンピックセンターという会場はとても重要な空間です。 僕はここで多くを学び、積み上げてきました。都内に近いし、安いという具体的なメリットもあるけれど、今回の場合は、窓からの風景が美しいというのが重要な要素になったのでそのことをお伝えしました。都心にもかかわらず、サクラ、モミジ、ヒマラヤ杉などの緑に囲まれて2日間の深めのワークを行える会場は、東京都内ではここをおいて他にないと思います(もちろん、オリセンの何号室かにもよりますが)。 会場や空間を丁寧に選ぶ。これはワークショップをする上でとても重要なことだと思います。
スーザンいわく「人間は賢くなりすぎて、自分の内なる体(BODY)が発したいことを、頭(MIND)で制御しすぎているときがある」と。 時には「体が言ってること」に耳を傾ける必要がある、というのが今回の一番の学びです。本当の自分の声に出会う、というのは、自分の内なる体が発したいように声を発して見るということだと思います。 教育者や、ファシリテーター、インタープリターが、その体が発する声にしっかりのせて、伝えたいことを語り、もしくは歌うとき、本当の意味で伝わってゆくのではないかと思いました。
いつも思うことですが、ワークショップの広報文は大事だと思います。 今回は、僕自身があったこともないゲストを迎えての企画ということでどう書いていいのかわからなかった。とても苦しみながら生みだした広報文でした。何度も何度も書き直して、七転八倒した広報文でしたが、お陰様で定員をはるかに超える参加申込みをいただき、とてもうれしいです。 広報文はいいかげんに作っちゃいけない。オーバーな表現かもしれないけれど、命をかけてでも、企画意図というか開催者の思いを伝わる形でのせるべし、と思いました。今回、広報文を読んできてくれた方には感謝です。(今回の広報文はこちらです)
スーザンと出会ったことで、僕の中で、ひとくぎりついてきたように思います。 ありがとう。 |