――― Marky on the WEB
青木将幸ファシリテーター事務所

2007/4/11
ファシリテーターとしての助産師

よく、「ファシリテーターってどんな人?」という問いに「まぁ、産婆さん(助産師の旧称)みたいなものかな」と答える人がいる。

「産婆さん(ファシリテーター)が答え(成果や結論)を生むのではない。生むのは妊婦(その場にいる参加者)。ただ、産婆さんはうまく産めるように、サポートをしたり、リズムをつくる役割だ」という考え方。

僕はこの考え方が結構好きだ。成果はファシリテーターがつくるんじゃない、参加者がつくるんだ。ある条件が整えば、何かしらのすばらしいものやすごい変化が起きて行く。余計な関わりをせず、でも適切に適度に関わり、参加者の主体的な変化を待つ。これを味わうのがファシリテーターの醍醐味^^。

とはいえ娘が産まれるまで、ホンモノの助産師さんとあったことがなかった。実際にあうと、なるほど、ある意味、ファシリテーターだなぁと思う。

助産師は医師ではないので、投薬や手術などの医療介入はできない。ただ、妊婦を安心させ、お産に向けた場づくりを整え、陣痛のリズムに逆らわず、苦しみ、はげましあいながら産むプロセスに一緒に居てくれる。

とてもすばらしい職業だ。僕は全国の助産師さんに敬意を払いたい。

なにか恩返しができないかと思っていたところに、医学書院という出版社から原稿依頼が来た。助産師さん向けの月刊誌「助産雑誌」に「参加型マタニティクラスのつくり方」という特集を組むから、ファシリテーションについて書いて欲しいという依頼。

これは、僕のファシリテーター講座に顔をだしてくれた小野田レイさんというマタニティ・アドバイザーからの紹介だ。レイさんは、ファシリテーションを学び、それを活かして、参加型のマタニティクラスを開発し、実施してきた人。参加型のマタニティクラスと、従来の講義型のマタニティクラスを比較調査し、前者のほうが「妊婦はお産が楽しみになる!」「余計な不安がなくなる」という学会発表までした強者だ。

僕が場づくりやファシリテーションの基礎について書き、レイさんが具体的なクラスの運営について書いた特集がようやく出来上がった。

自分自身がマタニティクラスをやったこともないのに、書くのは気が引けたが、尊敬する全国の助産師さんのために、少しでも役立つことができれば幸いです。

※お知らせ

今なら医学書院のWEBで購入できると思うので、興味のある方はぜひご購入ください。

http://www.igaku-shoin.co.jp/prd/00146/0014675.html

また、僕が書いたページについては20部ほど別刷り(コピーのようなもの)を出版社からいただいています。

「私には必要だ」と思う方には、差し上げます。B5サイズが入る返信用封筒をご用意いただき、140円を貼って青木将幸ファシリテーター事務所までお送りください。

(先着20名様で締め切らせていただきます。)