――― Marky on the WEB
青木将幸ファシリテーター事務所

2009/12/31
2009年のふりかえり

 

2009年は素晴らしい一年でした。

坊主頭にして心機一転迎えたこの年に、いくつものヒントを頂いたように思います。
ご縁のあった、皆さん、ありがとうございました。

毎年、年末に一年分のカレンダーを見直して、今年はどういう仕事をしてきたのかを振り返っています。お陰様で、本業の会議進行の仕事(ミーティング・ファシリテーター)が52本。実に様々な会議を進行させて頂きました。

新しいプロジェクトや団体を立ち上げるキック・オフの会議や、抱えている根の深い課題に立ち向かう会議、強いリーダーが抜けるにあたって一致団結する会議などにも立ち会わせていただきました。地域の活性化につながる会議や、商店街の防災を考えるという新しい分野の会議にもチャレンジさせて頂きました。
進行役として立ち会ったプロジェクトが自分の手を離れた後、お産婆さんのような気持ちで、愛着を感じることが多いです。よき場に立ち会える、ありがたい仕事だなぁと思います。これからも、どうぞよろしくお願いします。

少し変わったところでは「結婚式の披露宴を参加型でやりたい!」という友人のオーダーを進行することができたのはひとつのトピックでした。また、別な友人のために「人生のワークショップ」を開催し、その人のためだけに人が集い、語らい会う機会を進行させてもらったことも印象的でした。こういった人生の重要なシーンに、進行役として関わりを持てることは、かけがえのない喜びです。

講座や研修の講師としては53本のお仕事を頂きました。会議進行に専念するために、じょじょにその本数は減らしているのですが、やはりこの仕事は自分に向いている職能の一つだなぁと思います。「今年は組織全員で受講します!」といって下さったところもいくつかあり、気合いが入りました。これまで通り、環境問題や福祉、子育てなどの分野の仕事が中心ではありましたが、ひょんなご縁で地域のスポーツ団体や民生委員、在日外国人への教育支援など、これまでご縁のなかった分野からもお声をかけて頂き、よきチャレンジとなりました。「一隅を照らす」思いで活動なさっている各地各分野の皆さんから、学ぶことは多くあります。世の中は様々な方の働きによって支えられているのです。

大学での授業やファシリテーションも4カ所での展開となりました。毎回のことですが、学生たちから「よい授業」とは何か?という点で意見をもらい、それを実践するというスタイルで展開させて頂きました。個人的な(そして大それた)目標としては、「大学4年間で青木さんの授業が一番でした!」と言ってもらえるような授業にしよう!と、力を尽くしたつもりです。

とくに多摩美術大学での授業は、西村佳哲さんや福田桂といった他の講師陣からの良質な刺激を受けつつ、デザインを学ぶ学生との接触という、これまでにない体験が自分を磨いてくれたように思います。都留文科大学での授業は「ワークショップ演習」を2コマ持つようになりました。学生達が考える斬新なワークショップのアイデアに目を見張ることが多くありました。北九州大学や湘南工科大学といった特色を持った教育を展開する場で、少しなりとも役に立てたのであれば嬉しいです。

2009年、青木将幸ファシリテーター事務所としては、主催事業を7本展開させて頂きました。

・会議の上手な進め方×2回
・アイスブレイク100連発! with江越喜代竹さん
・スキルダウン合宿 with斉藤望さん
・<お盆>を考えるワークショップ〜承け継いだこと護り継ぐもの〜 with中島光信さん
・「ワカモノの視点でマニフェストを読む会」 with冨樫匡孝さん
・「老い」を表現する 生と死の共育ワークショップ with 川中大輔さん他

今年は意欲的に、若手ファシリテーターとのコラボレーションを試みました。気がつけば「自分は若手ではなくなっていたなぁ」というのが実感です。<若手のホープ/マーキー>も、すでに33才。このままゆくと、落語会の春風亭昇太師匠のように<永遠の若手のホープ>ともなりかねません。人生の残りの時間もちょっぴり意識しつつも精進し、これからも若い世代との切磋琢磨を試みようと思ったしだいです。政権交代となる衆議院選挙の前にワカモノの政治参加を促せるようなワークショップを企画できたことも、よき仕事が出来た感触があります。

また、川崎の等覚院の若き僧侶・中島光信さんと仏教系のワークショップを展開できつつあるのは、今後の発展も含めて楽しみです。日本中にコンビニの数ほどあるお寺を「活きた空間」として活用させて頂けると、よき流れが生ずるように感じています。

仏教もそうですが、2010年は「日本」にまつわるテーマで、主催事業の展開も考案中です。日本には、さまざまな芸事や道事があります。歌舞伎、能、落語、茶道、華道、香道、柔道、剣道など。これら日本に伝わる独特なコンテンツから、ファシリテーターやワークショップなどの場作りに関わる人間が学べることは多く・深くあるように思っています。企画の提案、アドバイス、こういうの待ってます!などあればお気軽に声をお寄せ下さい。

「ワークショップの源流を探る読書会」の仲間達と「ワークショップフォーラムg」を展開することができたのも2009年の大きなトピックでした。

http://www.skunkworks.jp/genryu/interviews

尊敬するファシリテーターの皆さんへのインタビューを始め、その前後のプロセスを含めて、大きく成長させて頂いたと思っています。反省する点もいくつもあるのですが、実によき仲間・ゲスト・参加者に恵まれた時間であったと思います。あらためて感謝を申し上げます。ありがとう!

2010年の目標は、「著書を出す」です。自分自身、書けば書くほど「まだまだ至らないなぁ」ということは、よく分かるのですが、今、自分にしか書けないこともあるはず。どのようなカタチになるか分かりませんが、この1年をかけて、チャレンジしてみたいと思います。ご協力・アドバイス・このへんを書いて欲しい・励ましのメッセージなど、歓迎です。

娘の天音は、最近、僕が出かける時によく泣くようになりました。「お父さんがいい、お父さんと遊びたい」そう泣きながらも、ぶんぶんと手を振って見送ってくれることに感謝。2月には第二子誕生も予定しています。母である京ちゃんは、最近ますます整理術や、大工しごとに磨きがかかり、我が家のクオリティ・オブ・ライフは日々向上しています。

父としても、夫としても、自分の成長が楽しみなところです。
変わらず、謙虚に、真摯に、もがきつつも、前に進もうと思います。

近況報告になればという思いで、自分のことばかり、かくかくしかじかと書きました。


みなさんの近況などお聴かせ頂けるようでしたら、ぜひ。

2009年に感謝、2010年もどうぞよろしくお願いします。