――― Marky on the WEB 2010/01/28 リビングワールドの西村佳哲さんから頂いたご縁で、小豆島ヘルシーランド(株)という会社の会議進行をさせて頂きました。小豆島で化粧品用のオリーブオイルを生産しているこの会社の社長は30台前半。若いです。熱意とビジョンがあります。お父様の会社を引き継ぎいだといえ、70名を超える社員をかかえ、事業的に成り立たせ、同時に彼ら・彼女らを家族同様に大切になさっているその姿勢に心を打たれました。 僕の場合、企業の会議進行については、あまりお引き受けしないことが多いんです。というのも、これまでに出会ってきた発注主の方が、社員を道具(コマ)のように見ていたり、「あいつらはちょっと視点が足りないので、結論はこうやって操作してください」といった類のオーダーがままあったため。 自分自身のモットーとして「その場にいる参加者の方、一人ひとりを、心から大切に進行したい」と思っている、この点で大きく視点が違う場合は、なかなかうまくゆきません。よく「結論や人の気持ちを操作することはできません。社員のみなさんが、本当に望む方向に話が展開してよいのなら、お引き受けします」といって、仕事に臨むことになります(もしくは、それがダメならお断りすることになります)。 しかし、今回のお仕事は、違いました。社長はじめ経営陣が「もっと社員がいきいきと、積極的に提案してくるような面白い会社にしたい」という気持ちを持ち、それに答えうる個性とパワーを持ったステキな社員の方々が、小豆島ヘルシーランドにはいました。オリーブ畑を開拓する農園のスタッフ、オイルを精製する研究所の方々、通販の電話応対をするスタッフ、お客様に商品やDMを配送するスタッフ、商品開発や企画をするスタッフなど、それぞれのお話しを聞いたのですが、いずれも心打つことが多かったです。 お引き受けした仕事はおおまかに3つ。 1つは会議進行。今後、この会社として取り組んでゆく社員参加型の長期プロジェクトを理解し、適切なメンバー選出をする会議でした。これは5時間ほどかけて取り組みました。もう1つは「よいミーティングとは?」という勉強会。これは2.5時間をかけての研修です。そして最後の1つは「社員のみなさんが、会議をするのを見守る」という仕事。自分がヨソノモのファシリテーターとして進行し、進行のやり方についてレクチャーしたみなさんが、覚えたての手法を駆使するなどして自ら会議を進める様をみていると、、、ぎこちなくも、本当に一生懸命にやっているのです。その姿に、また感動する私。こんなに気持ちよく、一生懸命な社員さんに会えたのは、うれしい出来事でした。 この会社、朝礼時に必ず、社是等を読み上げ、体操をします。2日間、この朝礼に参加させて頂けたことも貴重な経験でした。この会社には「商売十訓」というのがあり、素晴らしいものでしたので、紹介させて頂きます。 十訓 一、損得より先に善悪を考えよう 二、創意を尊びつつ良い事を真似ろ 三、お客に有利な商いを毎日続けよ 四、愛と真実を適性利潤を確保せよ 五、欠損は社会のためにも不善と悟れ 六、お互いに知恵と力を合わせて働け 七、店の発展を社会の幸福と信ぜよ 八、公正で公平な社会的活動を行え 九、文化のために経営を合理化せよ 十、正しく生きる商人に誇りをもて いかがでしょうか? 僕は背筋が伸びる思いでした。こういう含蓄のある文章、好きです。 朝礼に集う全社員で声を出し、この十訓を毎朝唱和している会社です。朝礼もひとつのミーティング。うーん、すばらしいなぁと感じます。 スタッフは、本当に気持ちのよい人たちです。人に加えて、小豆島という土地も、とてもよい場所だなぁと感じたので、ぜひまたお邪魔したいと思います。 スキンケア用のオリーブオイル購入を検討の方は、以下をどうぞ (「島のお醤油」も美味しかったです)。
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